4大監査法人

通常、4大監査法人といえば、Big4と呼ばれるErnst & Young (EY)、Deloitte Touche Tohmatsu (Deloitte), KPMG, PricewaterhouseCoopers (PwC)を指し、
日本ではそれぞれと提携している新日本有限責任監査法人、有限責任監査法人トーマツ、有限責任あずさ監査法人、PwCあらた監査法人を意味します。

上場企業の監査担当企業数についてみると、
新日本とトーマツが概ね同規模で1位、2位、そこから少し間を空けてあずさとなっており、
単純に数だけで見たときにはPwCあらたは太陽有限責任監査法人にも抜かれ5位となっています。

PwCあらた監査法人は、カネボウ事件などによって中央青山監査法人が監査業務停止処分を受ける事態に至った際、
それまでPwCが監査を担当していたトヨタ自動車やソニーなどのグローバル企業の監査を継続するための受け皿として設立された監査法人です。
このとき、監査法人をPwCあらた(当時はあらた監査法人)に変更しなかった企業の多くは中央青山(後にみすず監査法人)の顧客として残ったものの、
結果的にみすず監査法人が解散することになったときに、それら顧客が他の3大監査法人に離散したという経緯があるため、PwCあらたと他の3大監査法人のシェアは大きく異なっています。

ちなみに、PwCのグローバルネットワークの観点で見たときには日本ではPwCあらたの他、
京都監査法人もPwCグループの一員であり、PwCはBig4の中でも最大の勢力を誇っています。

上場企業担当企業数で4位につけている太陽有限監査法人はこのところ徐々にシェアを拡大しており、
国際ネットワークではグラントソントン・インターナショナルに加盟しています。
ただ、日本の顧客企業は4大監査法人と比べると規模が小さい企業が多く、
グラントソントン自体の規模もBig4と比べると数分の一程度と差が大きいため、
今のところはPwCあらたを横に置いて4大監査法人の一つに位置づけられることはないでしょう。

最新の上場企業担当企業数とシェアは以下に掲載しています。
上場企業を担当している監査法人等のランキング